2017年10月13日金曜日

美波町での取組を事例報告 H29.10.12

 ランドマーク 丸ビル
 
 6時25分のバスに乗り、10時過ぎに大阪到着。会場の大阪市立総合生涯学習センターに行くのは5回目であるが、地下街からは行ったことがない。相当な方向音痴で、覚えている建物を直接見ながら歩く必要があるのだ。私の一番のランドマーク、丸ビルを右手に見ながら進むと、左手に第二ビルが見えてくる。その5階に会場がある。午前中の研修から参加することができた。
 
 開会の挨拶
 
  まずは、文化庁によるオリエンテーション。文化庁の施策に着いての説明があった。今美波町が取り組んでいる「地域日本語教育スタートアップ事業」の位置づけが「生活者としての外国人のための日本語教育事業」から新規の「誰もが学べる日本語推進事業」に変わっているのが驚きだった。人材養成や現職者研修にも新規の事業が上げられ、予算要求額も1.5倍になっている。日本の労働者不足→移民の労働力→移民の増加→日本語教育の需要拡大→日本語教育人材の必要・・・という流れか
 
 午後の研修
 
 お昼は講師の先生方や事例報告者、文化庁の方と一緒にお弁当をいただきなから、打ち合わせを行った。午後は、18人の参加者が4グループに分かれての研修が始まる。最初に、講師の先生からの説明があり、続いて実践事例報告が3本。①「佐賀県地域日本語教育事業における多文化共生の化学反応」(北御門さん)②「空白地域における地域日本語教室開催~熊本地震後の日本語教室再開を目指して~」(村上さん)③「徳島県美波町における日本語教室開設に向けての取組」(私)佐賀県、熊本市、美波町と対象の地域がだんだんに小さくなっていった。自分の発表の中には、小さな町だからこそできたことも多い。参加者がそれぞれ取組の規模に合わせて生かせることを採り入れてくれたらいいなと思う。「技能実習生の企業への訪問が何回も玄関払いでめげませんでしたか」と尋ねられたとき、とっさに「テレビの中で見ていたサラリーマンとかが玄関払いにされる時の気持ちが分かって、こういうことは普通に起こるんだと思ったからめげなかった」と答えた。実際めげずにスルーしたので、これはある意味「鈍感力」の効能かと今思っている。
 
 研修に参加
 
 話し合う

 見せ合う
 
 
 事例報告の後は、午後のグループ討議に参加した。昨年度、この場にコーディネーターの1人として参加していたときのことを思い出す。1年が過ぎるのはあっという間だった。美波町に「ハーモニー」ができ、日本語教室があり、今日は無事その事例報告ができたという現状があるのは、文化庁からのアドバイザーの先生方や活動資金のおかげ、徳大をはじめ協力してくれる各機関・団体のおかげ、ハーモニーや地域の人の支援のおかげであると思う。感謝すると共に、スタートアップ事業が終わる(文化庁からの支援が切れる)31年度を念頭に置いてこれからの活動を頑張っていきたい。
 
 

2017年10月10日火曜日

中国実習生 地域の運動会に参加  H29.10.8

 開会式


 中国人の技能実習生の休みは週1回であったので、秋祭りの町歩きイベントと運動会の、どちらに参加したいか選んでもらった。古民家歩きは、さくら祭りの日の古民家ツアーを経験しているので、初めての地域の運動会に参加することになった。この日は、日和佐秋祭りの本祭りの日でもあり、私は午前中はキャラバン隊のお弁当の世話などで忙しく、午後に一緒に参加しようと約束していた。
  約束の12時半に木岐の家に行ってみると、2人は午前中から競技に参加したという。前もって渡したプログラムが9時から始まりなので、菊園の社長さんの家族が気を遣って運動場まで連れて行ってくれたらしい。その後は、地域の人が誘ってくれて、いくつも一般種目に出場したということなのだろう。なかなかやるもんだと感心したことだった。
 昼からは私も一緒に3人で出られる種目に積極的に参加。(実は私は運動会は大好きなのだ)「じゃんけん大会は2人は1回戦、私は2回戦敗退。「キックボール」「玉入れ」「綱引き」、最後を飾るリレーまでしっかり出場させてもらい、勝っても負けてもそれなりの賞品を獲得し、洗剤やゴミ袋などをお土産にもらった。
 木岐の地域の人は2人にあたたかく声をかけてくれた。私の知り合いに、2人の自己紹介を聞いてもらったりした。新しい英語助手のドリュー先生も来ていて、在住外国人も一緒に参加しているアピールになったと思う。競技に夢中になって2人の活躍する写真がとれなくて残念だった。

 リレー

 昼からの種目
 
 

 

2017年10月9日月曜日

秋祭りの日、とくしまキャラバン隊と地域の人で町歩きイベント  H29.10.7

Fグループで~す!
 11時前に、続々と参加者がこども園前の道路に集まってきた。日和佐観光ガイドボランティア5名、ハーモニー5名、日和佐中学生4名と引率の先生、美波町在住の英語助手の先生2名と日本語教室のベトナム人2名。美波町で出迎える地域住民は合計19名。そこへ、徳島キャラバン隊のバスが到着し、徳島大学の留学生13名と徳島市立高校生6名と引率の高校の先生と徳大の三隅先生とNさんの合計22名が降りてきた。総勢41名が6つのグループに分かれ、町歩きを開始。
 最初にグループ分けをして、各グループで自己紹介をし、一つ目の目的地、城山へ登り始める。Fグループだけ観光ガイドさんはおらず、私がガイドを兼ねることになっている。ガイド用の説明資料を携えての町歩き、にわかガイドで我慢してもらうしかない。港にかかる橋から見る景色が美しく、まずは何枚かの写真を撮る。メンバーそれぞれに気に入った1枚の写真について後で発表することになっているので、まめにタブレットに写真を貯めていく必要があるのだ。

林の道
 
 城山を登り始めると、木陰も多くなり、おしゃべりをしながら歩いて行く。「空気がきれい!」と留学生。「山の空気はおいしいね」というと、「空気もおいしいって言うの」という質問が来た。「おいしい水、おいしい空気、という言い方ができることを説明した。中国には空気がおいしいとは言わないことが判明。Fグループは、日本人は私と高校生の二人で、後はベトナム(1)、台湾(1)、中国(2)の6人。今回のキャラバン隊は、中国、台湾が13人中10人で、日本語がかなりできるので、ガイドはやさしい日本語ですることになっており、通訳も入らない。
 
 日和佐城 到着
 
 お城からの眺め
 日和佐城に登り、最上階から四方の景色を眺める。「向こうに見える白い建物が今日泊まるホテル」「あれは、さっき渡った橋ですか」「あの赤い橋が厄除け橋。後で渡ります」「海がきれい!」「川が海につながっています」「ここは日和佐川の河口、川が海に注ぐところです」「どんな魚がいますか」「ここらは、海の魚も川の魚もいますよ」等々。話をしながら、ばしばし写真を撮る。満ち潮らしく流れは上流に向いていた。お城の下の駐車場でグループ写真を撮ってもらい、城山を後にした。
 
 お昼はうどん
 
DEFの3つのグループは、先にお昼にする。セルフのうどん屋さんで、500円も出せば、トッピングもしておなかいっぱい食べられる。「おなかもふくれたし、さあ歩くよ」と言うと、「おなかはがふくれるって?」と尋ねられた。「おなかがいっぱいになる」「満腹になる」と同じ意味といいながら、ふくれたおなかを見せて笑いながら、薬王寺に向かう。
 
 手水舎
 
薬王寺では、まず、お手水の仕方を説明。女厄坂、男厄坂と登り、本堂へ。
 
 大師堂
 
 本堂にお詣りしてから太子堂へ。ここでは、順番に鐘をついてお詣りする。
 
 ゆぎ堂
 
 
 
 町を見下ろす
 
 
還暦厄坂を登り、ゆぎ塔に到着。塔の上に上がって、日和佐の町の景色を見下ろす。空が曇っているので、海が白っぽいのがちょっと残念。それでも、「とってもきれい!」という声。明日は晴れの予報なので、もっと真っ青な海が見られるよ。
 
 本町のちょうさ
 
 東町のこどもみこし
 
 新名所?
 
  
薬王寺から桜町通りを通って、日和佐浦の集落に向かう。途中で町回りをしている、桜町、本町、西町、東町のちょうさに会った。ガード下に最近できたばかりの新名所?(インスタグラム用の写真ポイント)に立ち寄り、皆でポーズ。
 
 茶房「たにひょう」
 
  十一屋

 お蔵
 
厄除け橋を渡って、古民家ツアーを開始。まずは、古民家宿「日和佐」、それから本町通りに出て、茶房「たにひょう」のつもりが、ちょうさが道をふさいで入れなくて、コースを変え、先にお寺巡り。観音寺のぼけ封じの観音さんと弘法寺の法印さんを見る。ついでに梛の木の話。それぞれにお財布に梛の葉っぱを入れて、「お金と縁が切れませんように」とお願いする。もう一度引き返して、「たにひょう」へ。中に入って、天井の梁を見たり、棚の古い調度品を見たり。向かいは、昔ながらのおまんじゅう屋さん「十一屋」。ここで、今度は奥河のちょうさと行き合った。たにひょうのお蔵をながら、最終目的地「あわえ」へ。
 
 やれやれもう少し
 
「あわえ」は今は会社が入っているが、昔は「初音湯」という銭湯だった。一番乗りして、お風呂があった場所の机で作業を始めた。好きな写真を一人一枚選び、日本語と英語と中国語のキャプションをつける。到着したグループから作業をし、発表の準備をして、3時半からミニ発表会。スクリーンに写真を写して、30人がそれぞれに日本語(2人英語)で発表して、今日のタスクを終了した。みんなで玄関で記念写真を撮って、町歩きイベントはすべて完了。それぞれに帰途についた。
 
 ミニ発表会
 
 記念撮影
 
 
 
翌日の徳島新聞にこの日和佐の魅力発見町歩きイベントが掲載されました。
 

 


地域日本語教育コーディネーター フォローアップ講座 H29.10.1

  朝、4時55分のバスに乗って、大阪へ。桜橋のスタバで、昨年コーディネーター研修で知り合い、メール交換をしている神戸のOさんと高松のHさんに1年ぶりに会って、ミニ同窓会。さっそくに情報交換。
 10時から始まった「パブリック・ナラティブ」の講師は、NPO法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンの会沢裕貴さん。「共感を呼び、一緒に行動する仲間を増やすためのストーリーの語り方~ハーバード大学で教えられているパブリック・ナラティブを学ぶ~」というテーマでの2時間半の講座はあっという間で面白かったし、これからに生かせると思った。
 例として上げられたジェームズ・クロフトの5分間スピーチが衝撃的だった。興味ある方は聴いてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=0kUUvfva7T8
スピーチの持つ力、「パブリック・ナラティブ(公で語る物語)」の力を感じた。私が一番惹かれたのは、心の琴線に触れてくる情景描写。彼の話を聴く(字幕を読む)ことで、目の前にありありと物語が浮かんできたことである。このスピーチの巧さは、聴衆に他人事ではない、自分も関係があると思わせるところ、聴衆がすぐに行動を起こせるように具体的にこれからを語っているところ、何が語られ始めるのかと興味を惹く語り出し、等々、うまいなあと感心させられた。グループに分かれてのワークショップも面白かった。私自身も、公で語る場面が結構多いので、今回学んだことをいかしていきたいと思っている。

  午後は、同じ建物内で行われた日本語教育大会(西日本)の第1分科会に参加した。西原先生や犬飼先生のお話が聞けてよかった。帰りに大阪駅前のジュンク堂書店で日本語や中国語の参考書を買って帰途についた。